EXHIBITION | TOKYO
ユー・エフ・オー・ナイン・オー・セブン(UFO907)
「A DAYDREAM IN MCGOLRICK PARK」
<会期> 2024年11月20日(水)- 12月21日(土)
<会場> 3110NZ by LDH kitchen
<営業時間> 水・木 11:00-16:00 / 金・土 11:00-17:00 日月火祝休
この度NANZUKAは、3110NZ by LDH kitchenにて、UFO907(ユー・エフ・オー・ナイン・オー・セブン)の新作個展「A DAYDREAM IN MCGOLRICK PARK」を開催いたします。本展覧会は、作家にとってNANZUKAにおける初の個展となります。
UFO907はニューヨーク郊外で生まれ、1990年代にパーソンズ・スクール・オブ・デザインを卒業後、木工や家具のクラフトマンシップに取り組む一方で、20年以上にわたりニューヨークを拠点に活動するグラフィティ・ライターとしても知られています。UFO907は、2010年代前半から次第にグラフィティという枠を超えてその活動の幅を拡げており、これまでに、Pantheon: A History of Art from the Streets of NYC(NY、USA)、Ross & Kramer Gallery(イースト・ハンプトン、USA)、Allouche Gallery(NY、USA)、Voilld Gallery(東京、日本)、Avenue des Arts(LA、USA)、Hidari Zingaro Gallery(東京、日本)、Knockdown Center(NY、USA)など、アメリカと日本を中心に多数の個展やグループ展に参加し、現在では、グラフィティ・ライティングと伝統的なファイン・アートの架け橋となる存在としての地位を確立しています。
UFO907は都市の隅々にある忘れ去られた場所に、表現力豊かなラインと精緻なグラフィティを施し続けてきました。スプレー缶、オイルスティック、アクリルのスクイーズ・ボトルなど、グラフィティに欠かせない素材を駆使する一方で、細やかなアクリルの落書きが独特のテクスチャーとコントラストを生み出しています。このアクリルの落書きについて、「人生そのものを反映するかのようなリズムによって、各作品に堅実さをもたらす」効果を期待していると語っています。
UFO907の作品は、キャッチーなタコ型のUFOで広く知られていますが、その作品は単なる視覚的なインパクトにとどまりません。UFO907は労働者階級の精神やニューヨーク市民の敏感な感性を独自に解釈しており、経済格差、警察の暴力、ポピュリズムの増幅など、2024年の米国大統領選でもしばしば争点となった現代アメリカ社会における深刻な問題を皮肉にあぶり出してみせます。先述したテクニカルなアプローチも相まって、UFO907はグラフィティ・カルチャーのアンダーグラウンド的な混沌と精緻な制御、ストリートの気骨ある雰囲気と慎重さという、対照的な価値観を融合させています。
本展では、ブルックリン地区にあるマクゴリック・パークを題材に、タコ型のシェイプド・キャンバスが特徴的な新作5点を展示します。
本展に寄せて、UFO907は次のようにコメントしています。
「”A Day Dream in McGolrick Park”は、ブルックリンの静かな一角で白昼夢を見ながらのんびりと過ごす午後から生まれた作品集で、各作品はハト、スズメ、ピザの切れ端など、公園の小さな瞬間やささやかなキャラクターを、個人的でありながら普遍的な物語への窓として捉えたペインティングです。それぞれの作品は、見る者を思索に耽る心へと誘うポータルとなり、道と空、過去と未来が鮮やかな白昼夢の中で交錯し、日常と気まぐれの架け橋となります。これらの作品は、刻々と変化する混沌とした世界を前に、郷愁、ユーモア、思索を呼び起こすのです。」(UFO907)
本展を皆様にご高覧いただけますと幸いです。
3110NZ by LDH kitchen(3110エヌゼットバイエルディーエイチキッチン)
https://nanzuka.com/ja
東京都目黒区青葉台1-18-7
tel:03-5422-3877