EXHIBITION | TOKYO
金田勝一(Showichi Kaneda)
「OUR HOUSE」
<会期> 2021年6月12日(土)- 7月17日(土)
<会場> Tokyo Gallery + BTAP
<営業時間> 11:00-17:00 日月祝休
この度、東京画廊+BTAPでは、金田勝一個展『OUR HOUSE』を開催いたします。金田にとって11年ぶりの個展となります。
金田勝一は1970年京都府生まれ。1995年に京都市立芸術大学美術研究科(絵画専攻)修了後、京都を拠点に制作活動を行っています。2009年から京都市立芸術大学で油画の教鞭を取り、2020年より教授。艶やかな色が印象的な金田の作品は、絵画・立体ともにFRP樹脂を支持体とし、油絵具、ニス、アクリルラッカー、自動車用塗料、デカール、サーフェーサーなど、さまざまな塗料を用いて制作されています。代表作である《Human’s Own》シリーズはF-1をモチーフにし、利益を求めて社会をさまよう人間の本質を、動きを止めると死ぬサメに重ね合わせて表現しています。
本展では、《Human’s Own》の最新作3点と、2015年より制作するペインティング《Plastic Construction》シリーズを展示します。
《Plastic Construction》シリーズは、油絵具、ファイバーグラス、ポリエステル樹脂、ステッカーなど、プラスチックと同様の石油由来の素材で構成される平面作品です。描かれるのは、自宅の庭、コンビニエンスストア、モールの屋上駐車場、京都縦貫道など、日常的に目にする光景ですが、あちこちにステッカーが配置され、情報や記号が浮遊する社会を模しているように見えます。
《Human’s Own》の最新作でも、ペダルカーの支持体に金田が制作したステッカーが貼られています。プラスチックの不定形な性質をすくい取りつつ、安価で日常的な素材を用いながら、金田は現代社会の光景を流動的な構造に流し込んでいます。
展覧会のタイトル「OUR HOUSE」は、1980年代イギリスのスカ・バンドMadnessのヒットソングです。金田は、サッチャー政権下の労働者階級の暮らしを半ば自虐的に、半ば楽天的に歌ったこの曲と、現在の社会状況を対照的に見ています。身分や境遇の違いから省みられなくなった真実を、郊外のストリートに立ち戻って記録し続けようという、金田の基本的な制作姿勢の表明とも言えるタイトルです。
Tokyo Gallery + BTAP(東京画廊+BTAP)
https://www.tokyo-gallery.com/
東京都中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7階
tel:03 3571 1808