EXHIBITION | TOKYO
マストワン(Mustone)
「maji maji」
<会期> 2016年11月22日(火)- 12月17日(土)
<会場> NANZUKA
<営業時間> 12:00-19:00 日月祝休
このたび、Nanzukaは、6年ぶりとなるMustone(マストワン)の新作個展「maji maji」を開催致します。Mustoneは、1976年に徳島県に生まれ、現在も徳島市内にて製作活動をしているアーティストです。多摩美術大学を卒業後「ネコマン」などのオリジナルコミックを発表する傍ら、ギャラリー及びストリートでの表現活動を並行して行ってきました。これまでマストワンは、アンディー・ウォーホルやロイ・リキテンシュタインなどに代表されるポップアートの形成に重要な文脈を与えたアプロプリエーション・アート(appropriation art)の方法論に則り、日本の漫画やTVゲームなどを引用した作品を多数発表しています。
今回の個展で、マストワンは、これまで用いてきたオイルチョーク、シリコン樹脂、スプレーといった画材に加え、アクリル絵具と油絵具という絵画の基本素材を用いる”挑戦”をしています。また、キャンバス絵画の他に新たに木彫作品も完成させました。こうした変化は、アーティストにとって保守化ではなく、飽くなき作品の進化を追求して行われた実験の結果であり、チャレンジ精神の自然な成果です。
その果実として生み出された新作たちは、一見するとアウトサイダーアートを想起させる重厚さを持つ一方、奇妙に現代的でコミカルな印象を受けます。この作風に至る過程でマストワンは、自身の創作活動のルーツとなっている様々な影響関係について分析を繰り返し、特に重要なイメージソースとして掘り下げ続けている漫画やTVゲーム、アニメーションなどと自身の美学的観点との合致点を探しました。また、近年マストワンは芸術における純真性、無心性といったテーマに関心を寄せていますが、今回完成した作品が、子供の絵や障害者の芸術を研究したジャン・デュビュッフェ、パウル・クレー、パブロ・ピカソ、ワシリー・カンディンスキーといったアーティストたちの作品への類似性を見せているのも偶然ではありません。絵の上手な幼い子が決まってそうするように、人気漫画のキャラクターを写すことから絵を描く喜びを学んだマストワンにとって、自身の作品の中にそうした相関関係を表すことは自然の成り行きだったのです。
今回の展覧会では、3.6 x 2.4 m の大作を含む新作のキャンバス作品6点と、新作の木彫作品3点を発表致します。祝前日となります11月22日(火)には、アーティストを囲んでレセプションパーティーを開催いたします。皆様のご来場を、心よりお待ち申し上げます。
NANZUKA(ナンズカ)
https://nanzuka.com/ja
東京都渋谷区渋谷2丁目17-3 渋谷アイビスビル B2階
tel:03-3400-0075