EXHIBITION | TOKYO
蛭子未央(Mio Ebisu)
「静かな湯」
<会期> 2022年4月26日(火)- 4月30日(土)
<会場> Bambinart Gallery
<営業時間> 12:00-19:00 会期中無休
このたびBambinart Galleryでは、蛭子未央(えびす みお)個展「静かな湯」を開催いたします。1987年東京に生まれた蛭子は、2012年武蔵野美術大学を卒業、2019年 ロンドン芸術大学ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アート 絵画科修士課程を修了しました。
これまで初個展「おいしい軟水」(2012、Bambinart Gallery)の開催以来、「ひあたりと風通し」(2013、Bambinart Gallery)、「家電」(2014、taimatz)、「中毒とその壁」(2016、Bambinart Gallery)、「6月17日と2月の間の不条理な日常」(2017、Bambinart Gallery)、「岩のこけ」(2018、Bambinart Gallery)、「今日の一言」(2020、Bambinart Gallery)と継続的にギャラリーで新作を発表してきました。
2022年1月に新作個展を開催予定でしたが、ロンドン在住のため新型コロナウイルス オミクロン株の影響で延期、今回の開催となりました。弊ギャラリーでは、2020年1月に開催した個展「岩のこけ」以来、およそ2年振りとなる新作個展です。どうぞご高覧ください。
「ヴォイニッチ手稿という世界で一番謎の多い書があり、いまだ全てが解読されていない。分かるのは本が何か植物が関連している、という事。図の植物は空想なのか、現実のものを模しているのか、他のページには調合の仕方の説明らしきものもあるが、解明されていない。
書の後半には小人サイズの無数の女性達が血管のようなものを旅していたりする図もある。植物は薬であり、つまりは人間の体であり、ヨーロッパ中世では占星術が全盛という事もあり、そのつまり人間の体イコール宇宙、星座であった。ともすると植物は宇宙や星座であって、精霊であり。膨大な世界が広がっている。
そして自然の植物を識別し、採取し、食していると、その長い地球の年月とリンクする感覚になる。身の回りにある人間が日常で使えるリソース(他の生き物や鉱物)を見ていると、現実の世界が空想のようになるのだ。空想は空想ではなかったと言ってくれているようである。
静かである場所、景色にもそこには無数の生き物でざわついている。しかしそこはとても静かで心地よく、空想と現実(主に人間)の間を行き来するようなのだ。
今私が住んでいる国イギリスに気軽にいける温泉はない。温泉が大好きな私は自然の何かに浸かりたい。そこで、自分の感覚のスイッチを切り替えし、景色と生き物の存在を感じ、日常的に大きなスケールの湯につかっている気分にしている。」(蛭子未央)
Bambinart Gallery (バンビナートギャラリー)
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