EXHIBITION | TOKYO
ローレンス・ウィナー(Lawrence Weiner)
「EMPTIED UNTIL FULL(いっぱいになるまでからっぽに)」
<会期> 2024年5月11日(土)- 6月15日(土)
<会場> TARO NASU
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
TARO NASUでは、ローレンス・ウィナー個展「EMPTIED UNTIL FULL(いっぱいになるまでからっぽに)」を開催いたします。
TARO NASUでの3回目の個展となる今回はthe Lawrence Weiner Estateの協力のもと、2021年にウィナーが亡くなって以来、弊画廊での初めての展覧会となる。
会場内にはアーティストとしての自らの姿勢を語った言葉としてしられる下記の「Declaration of Intent」(1968)も特別展示される。
1.THE ARTIST MAY CONSTRUCT THE WORK
2.THE WORK MAY BE FABRICATED
3.THE WORK NEED NOT BE BUILT
EACH BEING EQUAL AND CONSISTENT WITH THE INTENT OF THE ARTIST
THE DECISION AS TO CONDITION RESTS WITH
THE RECEIVER UPON THE OCCASION OF RECEIVERSHIP
1.作家は作品を構成してもよい。
2.作品は制作されてもよい。
3.作品は構築される必要はない。
各項とも作家の意図に関して同等で矛盾が無いので、作品の在り方の決定権は受け手の受け取り方に委ねられる。
1968年、ウィナーは言語を用いた創作活動を始め、言語はその後、彼の最も重要な創作素材となった。確固たる意志とともに、言語形式の作品は三次元空間におかれた一つの思考過程であるとしながら、ウィナーはこれらの作品を「彫刻」と呼んだ。「宣言(Declaration of Intent)」はいかに作品が制作されるかについての媒介変数(パラメーター)をまとめたものである。すなわち、作品を存在させるために必ずしも作品構築を行う必要はないこと、そしてその作品の所有者が作品展示のための決定に関する責任を持つことが述べられている。「宣言」の最後の項目では、作品の存在に関与する当事者は同等の立場であると記されている。
ウィナーは彼の彫刻的言語を通して、自らの主題の広さと深さを測った。その作品は鑑賞者に、誰もが達成可能な構造とともに提示される。一つの文化が意義深いものであるためには、個々人が等しくその実現のために責任を持つべきという信念のもと、ウィナーは作品を完成するために責任を鑑賞者に委譲するのである。
本展覧会では「宣言」と並んで、ウィナーによる4点の「彫刻」と4点のドローイングに加えて、特別なエディション作品を展示し、彼の世界観を鑑賞者に提示する。
TARO NASU(タロウナス)
https://www.taronasugallery.com/
東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル4F
tel:03-5786-6900