ギャラリースペースは、200年もの歴史をもつ由緒ある銭湯「柏湯」を改装し、1993年にオープンしたユニークな空間です。外観は瓦屋根に煙突がそびえる風情あるたたずまいですが、一歩中にはいるとコンクリートの床に白い壁面のニュートラルな空間が広がり、高い天井からは自然光が入ります。
最大8メートルの天井高のスペースで、最先鋭の日本のアーティストを世界に向けて発信すると同時に、日本ではまだ知られていない海外の優れた作家を積極的に紹介しています。
これまで、日本の現代美術創世記を先導した李禹煥や横尾忠則、80年代後期から90年代にかけて国際的な展覧会への出品を通し、日本への国際的な注目を喚起した遠藤利克、宮島達男、森万里子などが大規模な展覧会を開催してきました。
海外の作家ではアニッシュ・カプーア、ジュリアン・オピーなどが挙げられ、SCAI THE BATHHOUSEとの関わりによって日本の伝統文化や工芸にインスパイアされた新しい価値をもつ作品が生まれています。
若手作家の発掘にも力を入れて、近年の国際ビエンナーレや主要美術館での展覧会で注目されるようになった名和晃平、土屋信子、神谷徹、齋木克裕や、イェッペ・ハイン、Dzine、ブライアン・アルフレッドなどを意欲的に紹介しています。
また、六本木ヒルズの宮島達男、ルイーズ・ブルジョワらのパブリックアートや、表参道ヒルズでのジュリアン・オピーのコミッションワークなど、ギャラリーでの展覧会にとどまらず、サイトスペシフィックなプロジェクトも多数実現してきました。