EXHIBITION | TOKYO
宮澤男爵(Danshaku Miyazawa)
「盲斑」
<会期> 2021年9月25日(土)- 10月26日(火)
<会場> Tokyo Gallery + BTAP
<営業時間> 12:00-18:00 日月祝休
この度、東京画廊+BTAPでは、宮澤男爵個展『盲斑』を開催いたします。
宮澤男爵は1981年千葉県生まれ。東京画廊+BTAPでは2008年の二人展『消息』を皮切りに、2010年に個展『宙吊り』、北京のBTAPでは2011年に個展『消息』を開催しました。2015年以来6年ぶりの個展となる本展では、宮澤の新たな取り組みであるキャンバスや綿を使用した新作を発表致します。
これまでの宮澤は「見ていること」をテーマとして制作してきました。そのことを絵画にするために、書く行為の跡が判別できる技法と素材にこだわり、結果、紙に鉛筆や水彩を使うドローイングとなったのです。
しかし今回の「盲斑」では、絵画の起因となる「見ること」に立ち返り意識下にある「見ていること」から無意識でも「見えていること」にテーマを転じます。
「見ること」を成す眼球は、あらゆる光を受け入れ「見ていること」を超える情報を大脳に送ります。「見えていること」は「見ていること」より映像量は多く、しかも網膜には光を採らえられない「斑」があり「見えないこと」が起こっています。でも私たちは「見えていないこと」がありながら、その盲斑を意識していません。宮澤はキャンバスにアクリルでペインティングをしながら、それに気付きペインティングには空間があってもドローイングで生じる余白がないことを知ったのです。そのうえに網膜が曲面であることから「見えていること」には歪みがあることも考えました。
「盲斑」展が「見ること」の不思議を観る人と一緒に考える場となれば本望だと作家は言っています。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
山本豊津
*参照:中原佑介著「見ることの神話」(1972年 フィルムアート社)
Tokyo Gallery + BTAP(東京画廊+BTAP)
https://www.tokyo-gallery.com/
東京都中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7階
tel:03-3571-1808