EXHIBITION | TOKYO
ダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)
「My First Show in Japan, Year 2044」
<会期> 2016年3月12日(土)- 4月16日(土)
<会場> NANZUKA
<営業時間> 12:00-19:00 日月祝休
この度、NANZUKAは、アメリカ人アーティスト、ダニエル・アーシャムの新作個展を開催致します。日本国内では初の、アジアでは昨年秋の香港のペロタンでの個展に続く個展となります。
アーシャムは、1980年アメリカのオハイオ州で生まれ、現在はNYで活動をしているアーティストです。その作品は、「Fictional Archeology」(フィクションとしての考古学)というコンセプトに基づいた立体作品、ペインティング、インスタレーション、そしてパフォーマンスなどと多岐にわたります。その作品は、既にPS1 in New York, The Museum of Contemporary Art in Miami, The Athens Bienniale in Athens, Greece, The New Museum in New York, Mills College Art Museum in Oakland, California and Carré d’Art de Nîmes, France など世界中の数多くの美術館、国際展等で発表されています。また、近年アーシャムは映像作品の制作にも精力的に力を入れており、「Future Relic」と題した短編映画のシリーズなどを発表しています。
アーシャムは、常に新しい素材の探究と実験を繰り返しながら、非現実を生み出すための装置を探し続けています。そのことは、今回発表する立体作品が、黄鉄鉱、セレナイト、火山灰、ガラス、黒曜石、氷岩石など様々な素材で作られていることからも分かります。こうした素材への探究は、アーシャムの建築と環境(地学)への関心に基づきます。浸食した壁、どこにも辿り着く事の無い階段、人工的構造物を覆い尽くす樹木など、困惑させられたり、困惑する事を期待したりする空間や時間をアーシャムは注意深く発見し、そうした経験を自身の作品へと還元しているのです。
未来を考古学的な視点で捉えたアーシャムの作品は、私たちを時間の旅へと誘います。腐食して朽ち果てたラジカセやカメラなどを見て、私たちは現在身の回りに存在しているあらゆるものが1万年後の未来には化石と化している可能性を察するでしょう。あるいは、その作品は、私たち自身の存在にも問いかけます。化石と化した人間の姿を見て、例えそれが現実的にはあり得ないものであっても、私たちは人類の永遠ではない未来について考えさせられるのです。
本展では、人類の残像を表した立体作品、カメラ、ラジカセ、パイロットヘルメットなどの立体作品、そして色盲のアーシャムが色覚矯正眼鏡を使って初めて色彩を使って描いたという月を描いた新作の青いペインティングのシリーズを発表します。
2016年3月12日(土)18:00よりアーティストを囲んで、オープニングレセプションを開催致します。オープニングでは、昨年末に出版された作品集「FICTIONAL ARCHEOLOGY」を販売致します。また、アーシャムとPOGGYTHEMANのコラボレーションTシャツがUNITED ARROWS & SONSより発売される予定です。本展を皆様にご高覧頂ければ幸いです。
NANZUKA(ナンズカ)
https://nanzuka.com/ja
東京都渋谷区渋谷2丁目17-3 渋谷アイビスビル B2階
tel:03-3400-0075