EXHIBITION | TOKYO
チルチル(ChillChill), パパぺピア(PAPAPEPIA), ヨアダ(¥Ouada)
「Pet Shop Guys: Lost in Tokyo」
<会期> 2020年6月16日(火)- 8月1日(土)
<会場> OTA FINE ARTS
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
オオタファインアーツでは、マーティン・ゴヤ・ビジネス(MGB)企画による3人展「Pet Shop Guys: Lost in Tokyo」を開催します。MGBは2017年中国の杭州にて映像作家チェン・ランが設立した作家グループで、劇作家からタトゥーアーティストまでを幅広く取り込み、予測不可能な表現で人々を魅了してきました。本展では、MGBメンバーのチルチル(1990年生れ)、パパペピア(1987年生れ)、ヨアダ(1987年生れ)の3名が自作を出展いたします。80後(バーリンホウ)世代や90後(ジウリンホウ)世代と呼ばれる彼らの表現方法は絵画、立体彫刻、ビデオと様々ですが、技術が先導し急激に変化する中国社会の空気、そして違和感を伴い移入された資本主義や外国文化に影響を受けた作品は、これまでの中国アートに対する理解を大きく覆します。また、若手作家の支援活動も進める彼らの取組みは、社会のなかでアーティスト主体のエコシステムを模索する動向だと注視されています。
杭州ベースの作家ヨアダは、幼少期に見たアニメやゲームのキャラクター、風景などをモチーフに、アクリルとスプレーを用いてグラフィティのようなタッチで作品を描きます。ユーモラスに、また時に暴力的にゆがめられたキャラクターのイメージは、似通った画像があふれ返る現代社会、大衆文化をただ単に受容するのではなく、批判的に見返す彼自身のひとつの態度と言えるでしょう。
上海で活動するチルチルは、CGを多用したビデオ作品を通じて、現実世界でもゲームの世界でもない、新しい世界観を生み出します。チルチルの作品ははっきりとしたナラティブをあえて取り込まず、ループを繰り返すビデオゲームの形式を用いて、シェア・エコノミーや新植民地主義といった現代社会に直結する主題を洗い出します。
もうひとり、杭州で活動するパパぺピアは、人間や動物が発する「あ」という音に無限の宇宙を見出します。彼の平面作品は単細胞生物が繁殖を繰り返していく過程を思わせ、またPVCを用いた立体作品は透き通った皮膚を持つ微生物を感じさせます。
伝統ある杭州に生まれた新しい表現活動をどうぞご覧ください。
OTA FINE ARTS(オオタファインアーツ)
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