誰がその絵を描いたのかはっきりしないまま、ルネサンス期のペインターであるレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたとされ、ポートレイトが50万ドルの予想価格でサザビーズでオークションに出品された。そして、150万ドルで落札された。
「La Belle Ferronnière」と題された、女性が描かれたこのポートレイトは、何世紀にも渡り学者たちの間で論争の的となっていた。サザビーズは、この作品を描いたのは1750年以前に活躍していた「レオナルド・ダ・ヴィンチの追随者または模倣者」と言明している。
実はこのポートレイト、ちょっとした曰わくつきなのである。1921年、あるディーラーが絵を見ていないにもかかわらず、贋作だと断言し、当時の絵の所有者と裁判沙汰になった。この論争はその後何十年も続き、結局ディーラーが6万ドルの示談金を支払いようやく終結した。
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