モナ・リザ―彼女は誰なのか、眉毛がないのはなぜなのか、そしてなぜ微笑んでいるのか。モナ・リザについては長きに渡って多くの学者が諸説学説を立ててきた。
イタリア・パレルモの研究者は、新しい考えを持っている。ダ・ヴィンチの「La Gioconda」(モナ・リザのタイトル)は、顔貌により彼女の健康状態を表しているという。パレルモ大学のVito Franco氏は、肖像画に描かれたこの謎めいた人物は、左目のくぼみから、コレステロールが皮下に蓄積する黄色板腫にかかっていると推測。
Franco氏は、ルネッサンス期絵画にみられる健康状態の調査をしていた経験の持ち主であり、ボッティチェリ作「Portrait of a Youth」のモデルとパルミジャーノ作「Madonna with Long Neck」のモデルが遺伝子的に骨の組織異常を有するマルファン症候群であると診断。また、ラファエロ作「The School of Athens suggests」に登場するミケランジェロの外見は尿酸過多で、典型的な腎結石患者の容姿であると診断。Franco氏のこの思案は、ラファエロがシスティーナ礼拝堂での製作中、パンとワインばかり口にしていた結果の表れかもしれない。
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