ローマ法王・ベネディクト16世は数百人にも上るアーティスト、ライター、ミュージシャンを今秋バチカンに招待し、「信仰とアートの特別な歴史的関係性」をよみがえらせる企画をしている。
しかし、映像アーティスト、ヴィオラ氏はこの招待を断った。
カトリック・ニュース・サービスによると、このバチカンのイベントは、スピリチュアルティ(高い精神性)と芸術的表現の隔たりをうめることを目的としており、11月21日にシスティーナ礼拝堂のミケランジェロのフレスコ画の元に法王とゲストが集まるという趣旨。
ヴィオラ氏は、オランダでの個展のために現在ヨーロッパに滞在中。
「Intimate Works」と名づけられたこの個展には、《Observance》という「中世とルネサンスの信心のペインティング」なる作品まで出展するヴィオラ氏。
法王の招待を断った理由として「バチカンとカトリックによって定められたポリシーの大部分に賛成できないから」と、ヴィオラ氏の代理であるJames Cohan Galleryのプレスは明かしている。
最終決定ではないが、その他ゲストとしてU2のボノ氏や、フリーダム・タワー(ニューヨーク)の設計者ダニエル・リベスキンド氏、映画音楽作曲家のエンニオ・モリコーネ氏などが予定されている。
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