イタリア・ローマ市長は、遺跡や私有物などに落書き(graffiti)をした犯人がその落書きを消せば、罰金を払わなくてもよい、という法案を提案した。
国自体が遺跡でできている、といっても過言ではないほど遺跡が多い国、イタリア。ところが各主要都市のいたるところに必ずと言って良いほど落書きがされている。この落書きを消すためにつかわれる費用と時間は膨大である。
落書きとイタリアの関係には長い歴史がある。「graffiti」はイタリア語で「引っかく」という意味を持ち、古いものでは古代ローマ時代にまでさかのぼるとみられる。
イタリアの若者は落書きに対して寛容だが、近年、役所は落書き撲滅に躍起になっている。
今年初めに議会によって承認された修正案によれば、落書き犯として2度目に捕まった場合は6ヶ月~2年の禁固刑、もしくは1,500~10,000ユーロの罰金が課せられる。
そんな中でのローマ市長のこの法案、吉と出るか凶とでるか。
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