タカ・イシイギャラリーは、3月18日(土)から4月15日(土)まで、五木田智央の個展「Holy Cow」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでは5年ぶり3度目となる本展では最新作15点のペインティング作品を展示いたします。
「ドローイングを知り尽くす五木田智央は、2005年、ファウンド・フォトを基にしたグワッシュのペインティングに転じた。用いる色はシャープな白とベルベットのような黒、そしてグレーの無数の諧調のみである。その作品群は、観るものを不安にさせる強烈な視覚的インパクトを放つ。」
「過ぎた時代のグラマラスな魅力、不気味な光、曖昧な感情、そして観るものを欺く仕掛け。これらを有する五木田の作品群は、まさにリッチというほかはない。」
ロバータ・スミス ニューヨーク・タイムズ紙、2016年10月21日
五木田はその活動初期から、60年代、70年代のアメリカのプロレスやメキシコのポルノ雑誌など、古い印刷物や写真からインスピレーションを得て作品を制作してきました。コラージュ的に構築していくその思考・手法は、ドローイング作品に限らずペインティング作品の制作においても特筆すべき創作の原点といえます。グラデーションの光とメタリックな影、細部の描写とシンプルな描線、テクスチャーとコントラストやトーン、また部分的にデフォルメされた歪みなど、多彩な表現は画題と同様に作品の重要な要素となります。豊かな視覚言語は描かれるキャストや場面設定から連想される物語と共謀し、観る者をその洗練された絵画世界へと引き込みます。
本展ではキャンバスに白黒のグワッシュで制作された、さまざまな画題とスケールのペインティング作品を発表します。五木田はこれらの新作に、これまで主に紙のドローイング作品で扱ってきた主題や手法を取り入れています。「記念撮影」「ベッドに座る女」「付け髭女王」「抱擁」など、作品タイトルもまた五木田作品の魅力の一つと言えるでしょう。今回三階のギャラリースペースに加え、一階のビューイングスペースでも展示を行います。この機会に五木田智央の最新作をぜひご高覧ください。
五木田智央は1969年東京生まれ。90年代後半に鉛筆、木炭やインクで紙に描いたドローイング作品で注目を集め、2000年に作品集「ランジェリーレスリング」を出版。ニューヨークでの展覧会を皮切りに、これまで国内外で多数の個展を開催。2012年にDIC川村記念美術館にて開催された 「抽象と形態:何処までも顕れないもの」展に参加し、2014年には同美術館にて個展「THE GREAT CIRCUS」を開催している。現在東京を拠点に活動。
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