このたび1月14日(土)から2月11日(土)までGALLERY MoMo Projects では人見元基展「七つの子」を開催いたします。
人見元基は1985年島根県生まれ、2010年東京藝術大学美術研究科彫刻専攻修士課程修了、在学中の2008年には丸の内ビルでの犬の群像をモチーフにした展示で三菱地所賞を受賞し、私たちのギャラリーでは2009年以来4度目の個展となります。
主に木彫により擬人化された動物彫刻作品を制作し、うつのみや文化の森での「野外美術展どうぶつの森」(2010年)や島根県立美術館での「あにま展」(2011年)、そして2012年には「大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ」など、積極的にギャラリー外の彫刻展などに参加して、幅広い層に親しみを持って迎えられています。
これまで彫り進めてきた擬人化された動物彫刻は、そのしぐさや眼差しに自己を取り巻く世界への不安や違和感、人間の持つ願望や憧憬、嫉妬、情愛、そして妄想などを込め、彩色された木彫作品として展開、近年では人物彫刻にも挑戦し意欲的に制作に取り組んで来ました。
そうした流れの中で今展では子どもをテーマにした木彫作品を制作、それぞれの作品は前回の個展でその萌芽が見られた、物語性を強めた作品となっています。
創作に当たって従来「滑稽と哀愁と生命力」という作家自身が抱いて来た要素と、今展での子供たちの作品でそれがどう繋がるのか、或は作家自身の思いからどう離れて新しい世界へと進むのか、期待を寄せるところです。
7点の木彫作品と数点のドローイング作品の出品を予定、人の心に残せる作品になればと、新たなイメージに挑戦する木彫彫刻の展示にご期待ください。ご高覧お待ちしています。
アーティストコメント
物心つく頃の子供に感じる弾けるような生命力と近寄りがたい神秘性をテーマに、記憶とイメージから紡ぎ出した物語で子供達の姿を描く。
無邪気な世界で遊ぶように生きる危うさ、初めてぶつかっていく社会への言いようのない感情をそれぞれの作品に込めて表現する。
見る人にとって、また自分にとっても、大人になることで失われていったものを追想するような展示にしたい。
2016 年 人見元基
〒106-0032 東京都港区六本木6-2-6 サンビル第三 2階
TEL/FAX:03-3405-4339