オオトモ クミコは1979年に福島県で生まれ、ファッション・デザイン系の専門学校を卒業しデザイン会社で1年半ほど働いたのち、2001年渡米。スクール・オブ・ヴィジュアル・アーツ(ニューヨーク)にて、ライフドローイングとアカデミック・ペインティングスタイルの教授らに師事し、2012年卒業。帰国後、2015年に多摩美術大学大学院修士課程を修了し、現在は東京を拠点に制作活動をしています。
前回2014年10月に開催された初個展「ペーパーナイフはつくられた」では、実存主義的思考が深く影響しているオオトモのコンセプトを背景に、葛藤や苦悩が引き起こす絶望の渦中に在る"生気"が反映された作品を発表しました。本展では根底こそ変わらないものの、主として「未必の故意」に焦点を当て構成されています。
アメリカ同時多発テロと東日本大震災を実感できない無感情にも似た漂泊感、故郷・福島に対する遠く鈍い感情 、家族との関係性、およそ10年間を過ごしたニューヨークでの実体験を通じて、今なお拡がり続ける物理的、心理的距離をリアルに感じつつ取り組んだ新作と、未完の近作に新たに手を加えた作品を発表します。
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