この度、MISAKO & ROSENでは、4人の写真家、安村崇、森本美絵、題府基之、茂木綾子による写真のグループ展「さよなら階段」展を開催いたします。
MISAKO & ROSENは、ビルの取り壊しに伴い昨年秋に仮スペースに移転いたしました。2017年の初夏には平田晃久氏の建築による新しい建物が立つ、元の北大塚3-27-6の住所に戻る予定です。
本展覧会は、MISAKO & ROSENの旧スペースのど真ん中にあったコンクリートの階段へのオマージュとして考えられた展覧会です。このコンクリートの階段はMISAKO & ROSENにとっては、展覧会スペースにあるただの階段ではありませんでした。あるときは会議室の機能を発揮し、展覧会を訪れた人々がゆっくり腰をかけて本をよんだり、パフォーマンスや映像作品を観るために座ったりとソーシャルやコミュニケーションなどあらゆる機能を持っていました。この階段はギャラリーに訪れた人すべてに対してオープンな存在でした。階段があることにより展覧会を考えるアーティストは階段と共にインスタレーションを考案していく必要がありました。そんな、なくなってしまった階段を惜しみながら、MISAKO & ROSENの4名の写真のアーティストにそれぞれの特色にあった方法で、階段がなくなる前から仮スペースへ移動していくさよならの過程を記録してもらうようにお願いしました。
「さよなら階段」展はMISAKO & ROSENがこれまで企画したグループ展の中で最も明確にエモーショナルな展覧会です。それは、私たちがこの階段のあったスペースをこよなく愛し、さよならを告げなければいけなかったからです。
東京都豊島区南大塚3-21-6 1F
TEL:03-6915-2763