この度東京画廊+BTAPは1月23日(土)より、千崎千恵夫と松井紫朗の二人展「表現は表面から」
を開催いたします。
千崎千恵夫(1953年広島県生まれ)は1979年に東京藝術大学美術学部油画科を卒業、1981年に同大学院修了。国内のギャラリー、美術館で作品を展示する他、奨学制度やレジデンスプログラムによって、たびたびアメリカ・ドイツなどに滞在し制作を行ってきました。木の枝を組んだ巨大なイン
スタレーションや、鉄や廃材を組み合わせた構造物など、平面に留まらないスケールの作品を制作
しています。
松井紫朗(1960年奈良生まれ)は1984年に京都市立芸術大学彫刻専攻を卒業、1986年同大学院修士課程修了。在学中より作品を発表し、80年代には関西圏で現れた新表現主義「関西ニューウェイブ」を担うアーティストの一人として注目を集めました。1991年にシリコンラバーを使った作品を制作、以降、人工素材を用いて空間に特異な変容を与える作品を次々と発表。2011年、豊田市美術館開催の個展『松井紫朗− 亀がアキレスに言ったこと 新しい世界の測定法 −』は記憶に新しいところです。
日本の抽象表現は、昨今国際的な関心の高まっている具体、もの派を受けて、1980年代に新たな成熟期を迎えます。千崎と松井の活躍もこの流れに位置付けられるでしょう。両者とも、榎倉康二
(千崎)、小清水漸(松井)という、もの派を牽引したアーティストに学んでいることは示唆的で
す。また、両者とも90年代ドイツに滞在しており、このことにもベルリンの壁が崩壊し、あらたな
越境の空間性が開けた時代精神を探ることができます。本展においては、絵画と彫刻を出発点とす
る二人の作品が、同じ空間に交錯し、対照的に示されることになるでしょう。
是非とも広報にご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
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