11月17日(火)より佐藤美術館で開催されている回顧展形式の個展「狩野宏明展 記憶の劇場」に会期後半を合わせ、ドローイングを中心とした新作個展を開催いたします。
狩野の制作は生活環境に強い影響を受けていて、山形、つくば、フィレンツェ、奈良と移り住んだ経験が、それぞれの土地で生み出してきた作品に色濃く出ています。その土地ごとでセクション分けした展示を佐藤美術館で予定しているのですが、移り住んで3年目になる奈良での作品は新作が中心で、私共のギャラリーはほぼ奈良での制作の作品になります。
都市環境や自然環境、体内環境やネットワーク環境など、私たちを取り巻く環境にあふれる様々な「もの」やそれぞれの土地の風景、それらが作り出す秩序や構造を観察し、その意味や機能を別のものに見立てたり置き換えたりして制作される作品は、狩野の個人的な視点で描かれた光景となり、いくつもの"あり得るかもしれない世界"の一つとして他者の意識やものの見方とリンクする可能性を有する現実世界のヴィジョンとして提示されます。
ぜひご覧いただきますようお願い申し上げます。
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1F
TEL: 03-3571-1288