このたびMISAKO & ROSENではジョン・リーペンホフによるthe John Riepenhoff Experienceを紹介します。今回は3つの「Experience」が設置され、それぞれ他のアーティストによる新しい個展が開催されます。参加アーティストは日本で活動する題府基之、そしてアメリカで活動するアマンダ・ロス=ホとロジャー・ホワイトです。MISAKO & ROSENはこれまでの「Experience」においてもリーペンホフとコラボレーションを実施してきました(The Night Gallery、ロサンゼルス、2014/Pepin Moore、ロサンゼルス、2011/INOVA、ミルウォーキー、2011)。さらに、2013年にはリーペンホフとの共同企画として「19515 kilometers from Milwaukee or 12126 miles」展を開催し、東京とミルウォーキーのアーティストを紹介しました。
ジョン・リーペンホフはこれまで様々な個展やグループ展に参加、そして自身のキュレーションによるプロジェクトを多く手がけており、Milwaukee Arts Boardによる今年の「Artist of The Year」にも選ばれています。また、ミルウォーキーにあるThe Green Galleryの設立者および共同ディレクター、ミルウォーキーで展開するプロジェクト「Beer Endowment」の設立者、そしてMilwaukee InternationalとDark Fairの共同オーガナイザーであり、同時に他のアーティストの表現のための場を立ち上げる「エンジニア」でもあります。詳細は以下のリンクをご覧ください。
http://www.johnriepenhoff.com/
http://www.thegreengallery.biz/
http://www.bluedresspark.org/
The John Riepenhoff Experienceは、ミニチュア版の展示空間です。壁と床は白く塗られており、床には人間の頭部がすっぽり入るサイズの穴が開けられています。観賞者は、脚立を登り、穴に頭を入れることで、はじめて会場内を見ることができます。そこでは、空間のスケールにあわせて縮小された作品で構成される、リーペンホフあるいは彼の仲間のキュレーションによる展覧会(個展/グループ展)が開催されてきました。このプロジェクトは、遊び心に溢れたコラボレーション精神という点で、リーペンホフの他のプロジェクトと響き合うものです。招待されたアーティストがミニサイズの「経験」において起こす小さなジェスチャーは、それぞれに、大きなアイディアへと繋がっています。そこでは、親密な距離感による観賞経験を通じて、スケールの推移が起こるのです。そのとき同時に指し示されるのは、人々のアイディアを後押しするためのインフラやサポートを構築するべく、ギャラリーをはじめとする文化施設が具現化させる想像力のあり方そのものでもあります。その意味で、John Riepenhoff Experienceは、ギャラリスト、アーティスト、そして観賞者に対する支援と称賛の手紙であると言えるでしょう。
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