このたびBambinart Galleryでは、三田村光土里個展"DRIFT"を開催いたします。
鑑賞者とともに朝食をとる「Art & Breakfast」や、家具や小物が物語の挿話のように展開するインスタレーション作品で知られる三田村光土里。個人的な経験、記憶や追憶が作品のモチーフとなり、映像や写真、オブジェなどさまざまなメディアで構成された作品は、自ら「人が足を踏み入れられる三次元のドラマ」と称しています。鑑賞者は、作品に潜む普遍性に感応し、ときに共感し、ときに記憶を呼び覚まされたりしながら、その世界を彷徨います。
これまで、セセッション美術館(オーストリア、2006年)やモナッシュ大学美術館(オーストラリア、2011年)など、世界各地でインスタレーションを中心とした発表を重ねてきた三田村の作品は、近年も2014年にベルファスト(イギリス)、2013年にウィーンで「Art & Breakfast」を開催するなど国内外を問わず鑑賞者を魅了しています。
「DRIFT(ドリフト)とは、流れにまかせて漂うとか、それによって堆積するものという意味です。私が写真を撮るのは、画(え)を意識したときだけで、思い出のためにカメラを構えることは、実はあまりありません。それでも撮り溜めた写真の中には、なんのてらいもなくシャッターを押した、普段は目にとまることのない写真が眺められます。そこでは、意味に縛られない、素朴な自分の視点と思いを観ることができます。
最近は、そうした、つかみどころのない写真のしなやかさと、用途や機能がよくわからない道具の存在感に強く惹かれます。こうして記憶のどこかから目の前に漂着した写真たちと、使い道のないモノたちをゆるやかに組み合わせ、どこか奇妙な表情を帯びたオブジェクトが生みだされます。それらもやはり意味を持たず、ただ流れに身を任せて遊ぶように存在しています。
-三田村光土里」
2016年には、あいちトリエンナーレへの参加も決定した三田村光土里の、Bambinart Galleryでは4年ぶりとなる新作個展に、どうぞご期待ください。
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