「鷹は、高さを怖れず高く飛ぶために、空から目を捨てた。目は風に乗って地上に落ちた。 ある水場に、流れ着いた光る鷹の目を見つけた。」
肉体を離れた目だけになってみるものは、誰かに何かを伝える術を持たない、ただ時間の下流へと押し進められていく形のない霧。
流れ着いた鷹の目がみてきたものは、こういうものでもあったし、別のものでもあった。
塩崎優
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