2015年7月17日(金)より、ユミコチバアソシエイツでは小平篤乃生 個展「Vanitas」を開催致します。
小平篤乃生は、2000年代のパリ国立高等美術大学時代にジュゼッペ・ペノーネ氏に師事し、その後ル・フレノア国立現代アートスタジオでメディアアートを習得、2012年には文化庁海外研修生として音の研究を行い、現在は、パリを拠点にヨーロッパでさまざまなプロジェクトに参加、活動しています。
あらゆるものがデジタル化され、非物質化が加速し現代社会において身体の在り方が問われる今、視覚だけに頼らない、五感の全てを駆使した表現方法を模索し、体感的な場と作品を作り続ている小平にとって、「物質の変化と移ろい」は常に関心を寄せているテーマの一つです。
本展のタイトル"Vanitas"(空虚)は、「人生の儚さの寓意」を表現する16,7世紀フランドルの静物画からの引用ですが、小平は西洋的な観点での「虚無」だけに囚われず、東洋思想の輪廻にも通づる「諸行無常」にまでその解釈を拡張し、"Vanitas"という定義を独自の分析で紐解きます。
本展では、これまで身につけた写真技術と学び取った知識を素材として、生態系の中で物質循環する植物をモチーフに、空間全体を作品と見立てて構成します。
暗い空間の中、設置されたスピーカーから流れる音で揺らめく蜜蝋燭の炎、蜜ろうで固定された植物、蜂の巣枠の中に置かれた写真群、それらの間に観賞者が足を踏み入れ、体験することで作品は完成されます。
本展は、三宿CAPSULEにて開催される珠寳・小平篤生 二人展「ひらけし時」と同時開催致します。
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