The London Policeは、1998年よりロンドンからオランダはアムステルダムのストリートを刷新すべくやってきた2人の異才、ChazとBobによるアーティストグループです。
彗星の如く20世紀末に現れ、ストリートアートの新しい形を先導した2人組が日本初となる個展をメグミオギタギャラリーで開催します。
TLPは結成後、数年にわたり様々な国を旅しながら次々と路上で行った大掛かりな制作活動によってストリートアート界における功績が認められ、世界的に名声を獲得しました。
時を待たず彼らにまつわる様々な書籍が刊行され、各国からライブパフォーマンスに誘致されるようになります。制作の勢いは留まるところを知らず、約17年の活動期間中、実に35カ国で100以上の展覧会やイベントを開催してきました。
2009年からTLPはカンバスワークを使ったアートワークの制作にも精力的に取り組むようになります。彼らのアイコンでもある細胞分裂のように増殖する「LAD」と呼ばれる笑顔のキャラクターをChazが、高層ビルが立ち並ぶメガロポリスや宇宙など近未来を想起させる背景をBobが描きます。
ロンドンで、アムステルダムで、NYで、ミュンヘンで、LAで、トリノで、デンバーで、ケンタッキーでの大展覧会、あるいはパリやシンガポール等で様々なグループショウを開催したことは、TLPのアーティストとしてのキャリアを確固たるものにしました。
今展では"World Tour"をテーマに、カンバスワークを12点展示します。
精巧なシルエットで描かれた人物を乗せて世界中の大都市を旅するLADたちは、一見すると人間に仕える従順な僕(しもべ)のようにも見えます。
しかし、人間にとって都合の良いものが人間の存在を脅かす恐れがないと誰が言い切れるでしょうか。都市から都市へと次々に増殖してゆくLADは人間の仲間なのか、あるいは癌細胞のように人の内側に入り込み、それと気づかぬうちに蝕んでいく悪の存在なのか、今はまだ誰にもその正体は分かりません。
笑顔のLADの旅は、楽しいワールドツアーなのか、それともワールドドミネーションなのかー TLPの日本初個展に是非ご期待下さい。
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