衣川明子は 1986 年生まれ。2012 年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コースを修了し、同年 gallery αM にて個展「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう Vol.6 衣川明子」( キュレーター:保坂健二朗・東京都国立近代美術館主任研究員 ) を開催、2015 年には「VOCA 展 2015」 ( 推薦者:森千花・東京都現代美術館学芸員 ) に出品するなど、今後益々の活躍が期待される若手作家です。
衣川は常々、向かい合った瞬間に「共感」を得ることのできる物を作りたいと言います。それまで自らが築いてきた立場や思想を顧みる一瞬前の、むき出しの意識と意識とが触れ合うような感覚を持った時、それが衣川の言う「共感」です。
肉体の存在を描くことで意識の在処を探ることに重点を置いた前回の個展から 1 年、肉体としての画面の表面と、意識としてのイメージはより微妙に混ざり合い、生々しさを持ちつつあります。「対面するためのもの」としての絵を描きたいという作家の姿勢は変わりませんが、一部のモチーフの変化等とともに、より柔軟で広がりのある表現方法を手に入れつつあるのでしょう。
また、本展では油彩の他、木炭の新作ドローイング約 20 点も展示致します。
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