この度、メグミオギタギャラリーでは2012年7月以来、3回目となる小泉悟の新作彫刻展「人間は宇宙でひとりぼっちだった」を開催致します。
1983年生まれの小泉悟は2009年に沖縄県立大学大学院の彫刻専修を修了し、現在は沖縄を制作の拠点としています。
近年では、アート台北等、著名なアートフェアで完売を記録し世界に活動を広げており、今後ますます活躍が期待される若手彫刻家の一人です。
今展では、2013年より取り組んでいる全身像を含む計3体の最新作を発表する予定です。
全身像の最新作は、インド神話に登場する神鳥ガルーダをモチーフに、様々な動物の手が加えられた輪廻を想起させる輪の造形が組み入れられています。
生死を絶え間なく繰り返す輪廻という概念は、仏教では苦と考えられています。そこには孤独な制作という行為に対し、向かいあう小泉の強くも冷静な思いが込められています。
現代社会は文明の発達による恩恵を受けて来た半面、その弊害として人間らしさを保つことを困難にしてきました。
小泉もまた、孤独を内包しつながりを望む現代を、生きるひとりです。
しかしながら表面的なつながりのネットワークが劇的に増加する中で、孤独と正面から向かい合い、沖縄という豊かな自然に囲まれた環境に身を置き制作した作品は、どこか前時代的な素朴さと生命力を持ち、孤独でありながらも人とつながりたいと思う我々の心に伝わる力があります。
沖縄から東京、世界を見渡し、「ひとりであること」を見つめつづける小泉の新たな展開、新作彫刻展「人間は宇宙でひとりぼっちだった」にどうぞご期待ください。
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