渡辺豪は(1975 年兵庫県生まれ)、人の顔、身の回りの食器や本、部屋などの身近なモチーフを、3DCG ソフトを用いてモデリングし、その表面に実際の写真を組み合わせたプリントやアニメーション作品を制作しています。例えば 3DCGで作成された人の顔に皮膚の画像を貼り付け、半透過フィルムにデジタルプリントしたライトボックス作品 face("portrait") シリーズは、作家が
「境面」と呼ぶヒトとモノ、そのどちらにも属さない領域を「顔」という「面」の上に表現してい
ます。またアニメーション作品においては、室内空間を構成する風景、あるいはその一部を再現
的にモデリングし、ライトボックス同様、表面に画像を貼り合わせ、物質・光学的な法則から離れ、表面がゆるやかな進度で変化していく様を表現してきました。
近年では、「コズミック・トラベラーズ-- 未知への旅」(2012年、エスパス ルイ・ヴィトン東京)、「カルペ・ディエム 花として今日を生きる」(2012年、豊田市美術館)、「あいちトリエンナーレ 2013」(2013 年)等で、新作アニメーションを発表し、2013 年に第 24 回五島記念文化賞 美術部門新人賞を受賞後、約 1 年間フィンランドでの海外研修を経験しました。また、The APB Foundation Signature ArtPrize 2014 のファイナリストにノミネートされ、 現在参加中のグループ展 「ロジカル・エモーション― 日本現代美術」がヨーロッパを巡回するなど、国内外を問わず活躍をみせています。
3 年ぶりの個展となる本展では、2013年「あいちトリエンナーレ 2013」にて発表したインスタレー
ション「ひとつの場所、あるいは〈部屋〉の上で」を中心に、フィンランドで着想を得て制作された
プリント作品を展示致します。
です。
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