― 生と死の輝き ―
「蜷川実花」の名前から多くの人が連想する、「Acid Bloom」「Liquid Dreams」「FLOWER ADDICT」などのシリーズの、花々や金魚、今をときめくアイドルやモデルを捉えた写真の鮮烈な色あいは、「蜷川カラー」とも呼ばれ、明るく開放的な生の雰囲気に満ちています。しかしその光に対するものと同じくらい、彼 女の目は影にも向いています。生と死を表裏一体に捉えたような「noir」、目黒川に散る桜を繋ぎ止めるように一心不乱に撮影した「PLANT A TREE」など。そこには、「黒の中には色が溢れ、色の中に黒は潜む」(『noir』)という作家の言葉にも表れる、豊かな黒、闇を見出せます。
2015年春、都内では 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、原美術館、CAPSULE、SUNDAYの4カ所で蜷川実花の個展を開催いたします。8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery では「noir」のシリーズを展示し、展覧会はこの4会場で、蜷川実花の光と影、様々な側面がご覧いただけるように構成されています。ぜひ全会場足をお運びいただき、「写真家 蜷川実花」のすべてをご高覧ください。
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