青山目黒ではこの度、磯谷博史の2年ぶりの個展を開催いたします。
今回発表する「Lag」シリーズは、主にフレームに入れた写真を棚に並べるインスタレーションです。その図像には、フレームが棚から落下している様子が捉えられており、そこには、フレームの「近い将来」という「時差」が描かれているようにも見えます。
また、前回の個展「出来事をどう数えるか」で、磯谷は12時間で制作した偽物の琥珀を、撮影した写真とともに展示、さらにその写真のガラスに琥珀が映り込むようにギャラリーに配置をしました。そこでは、図像としてのモノ、実際のモノ、ガラスに映り込んだモノを数え間違える、あるいはどう数えても良い状況が設定されていました。
いずれの作品も、物事の順序関係を入れ替える非常に単純な手法です。磯谷は、わずかな順序の入れ替えによって、私たちが感覚的に何を選びとってしまうのかといった、基本的な問題設定の面白さを動機としているようです。
本展は今年6月にLISTE BASELで個展形式で発表した「Lag」に更に新作を加え、東京にて再構成し発表するものです。
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