2014年10月28日(火)より、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjukuにて、鷹野隆大の個展「2014年1月から比較的最近まで、撮影順に」を開催いたします。
鷹野の写真を見ることとは、見ているモノがなんであるかが不確かになってくる、そうした経験の迎接である。 隠れていたものが暴露され現れるのではない。 現れていたのに見られてこなかったものが写真を通して視界を横切り、見るという行為そのもののなかに作動していた、見ることへの拒絶と否認が、潔く破棄されるのである。 見ることで視界から消されていたものたちが見る行為に抗うようにして、私たちのもとに帰ってくる。 それが、鷹野の写真が啓く時空である。
ー鷹野隆大+新城郁夫 「まなざしに触れる」より抜粋ー
鷹野は自らの撮影した写真を見返す時、撮影時には意図していなかった意外な発見をすることがあると言います。
「そこに写っている人や場所が生々しい実感と共に立ちあらわれてくる写真」こそが素晴らしいと著書「まなざしに触れる」の中で自身が述べているように、何ということもない日々の風景が一変して見えるようになるのは、見る者がその写真から何かを発見し、それまで自己に内在していたものが外へ開かれる瞬間でもあります。 その時にようやく写真は撮影者から離れ、他者として眼前に現れるのではないでしょうか。 それは近代的な視覚体験への抗いであると同時に、我々に「見る」ことへの問いかけを提示するものでもあります。
本展では、鷹野が1998 年から現在まで一日も欠かさず撮り続けている「毎日写真」のシリーズより、2014年に入ってから撮影された、日常の街並を写したカラー写真約40点を展示致します。
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