GALLERY MoMo Projectでは10月4日(土)~11月2日(土)まで、グループ展「2+2 After Birth」を開催いたします。今グループ展では、子供を持つ石庭美和、替場綾乃、佐藤栄輔、中矢篤志がそれぞれの視点を持ちながら制作した約12点を展示致します。
石庭は、待ちこがれた子供を授かり、妊娠中は体の変化で制作はできず、出産してからは育児で制作がままならず、もどかしい時間を過ごしつつ、作品を生み出しています。
替場は、自分が他者の「イレモノ」になり、「通過点」となることで、「内側を形作る外側の影響力を意識させられた」と言い、それは作品へも多いに影響しています。
佐藤は2人の子供の誕生から、「『自分は将来確実に死ぬのだ』という事を心から実感し」作品のテーマのみならず、作品自体にもそうした変化が見られます。
中矢は、「一人で生きていると思っていたときは社会との接点は常に片足だけが触れているような状態」で、「家族ができたことで社会との接点は急激に増え、全身が埋もれるぐらいにどっぷり浸かった感覚」になったと語り、それは作品のモチーフにも大きな変化を見せています。
各作家が展示に際し寄せたコメントを見ると、それぞれが子供の誕生を契機に作品は大なり小なりその影響を受けています。男性作家は子を持つ事で大局を見るようになり、作品に社会概念が生まれ、女性作家は自身の妊娠で体の神秘を実感すると同時に他者に時間を割くことで、一つのことをより深く掘り下げていっているようにみえます。
もちろん誰もが同じ感情を抱くわけではありませんし、全ての作家が作品に反映させる訳でもありません。しかしそうした世代の私たちの作家の作品をつぶさに見る時、父親となった男性作家佐藤栄輔と中矢篤志の2人、母親としてキャリアの違う女性作家、石庭美和と替場綾乃の2人を取り上げることで、共通点と相違点を見つけることができます。
展示作品は近作となり、その変化を象徴するものではありませんし、如実に表現が変化する訳ではありませんが、作品のポートフォリオを参考に、それぞれの作家がその表現にどう影響し変化したかをご高覧いただければさいわいです。
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