YUKA TSURUNO GALLERY では2014年9月6日(土)~10月25日(土)まで、エストニア出身の風景写真家、アレキサンダー・グロンスキーによる展覧会を開催致します。
アレキサンダー・グロンスキー(b.1980年)は、現代ロシアのランドスケープに焦点を当てた作品で国際的な注目を集めている写真家です。1999年からロシア・旧ソ連地域で報道カメラマンとして活動した後、2008年よりパーソナルなドキュメンタリーを撮りはじめ、現在は風景写真家として広大な画面を捉えることで、周辺環境と地域住民の関係性を探求する作品を制作しています。
作品の特徴として、グロンスキーは一枚の写真の中に、あらゆる意味での「境界線」を潜ませています。それは、水平線で示される視覚的な境界線だけでなく、郊外と都市、社会主義の遺産としてのインフラと手つかずの自然、私的空間と公的空間、生と死といった様々な境界でもあり、また同時に、それらの全てが一つの画面に収められた、境界のない大地の風景としても提示されています。
本展では、グロンスキーの代表作である3つのシリーズ『less than one』、『the edge』、『pastoral』の中から選ばれた10点を展示いたします。
どれもロシアの郊外の風景が被写体ですが、『less than one』(2006-2009)では、一平方キロメートルに1人以下という人口密度のロシア辺境に焦点を当てています。また、『the edge』(2008-2009)では、旧ソ連時代の集合住宅が多く見られるモスクワ郊外の雪景色に目を向け、『pastoral』(2008-2012)では、大都市モスクワと田舎の中間域での人間の営みを捉えています。
本展開催にあたり、最新のモノグラフ「Less Than One」(TYCOON BOOKS)を出版いたします。
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