この度、アヅチ・シュウゾウ・ガリバー (b.1947)の初個展を開催します。
アヅチは60年代より半世紀に及び絶え間なく活動を続けていて、多くの人に知られている存在ですが、作品形態の多様さのせいか、或いは本人の言動や風貌が印象深すぎるのか、特に国内では作品そのものへの理解は保留にされていました。
67年の第1回「THE PLAY」展、69年の「インターメディア・アート・フェスティバル」ほか、現在再検証の進む日本の前衛芸術史上の数々の重要な展示やイベントにアヅチの参加を確認出来ます。
また90年代からはイタリア・オランダ・ドイツを主に海外での発表が多くなり、美術館クラスの相当な規模の展示も実現していますが、あまりその事実は知られていません。
そして2010年の滋賀県立近代美術館での回顧展「EX-SIGN」の際に、東京でも幾つかの関連イベントが開催されたのですが、若者を中心に瞬く間にアヅチへの関心が高まりました。初めて彼を知る人たちには、そのコマーシャルに寄らない活動方法(当時は商業画廊も少なく、自然な事ですが)、あらゆる素材の横断、問いを提案し続ける態度、薮から棒な言動など、むしろ不可解ではなく具体的なアイデアとして影響を持ち始めたのです。
アヅチの現在の作品は数年前、数十年前に制作した作品とどこかで接点がある場合があります。
本展では「方向を示すしるし」から発想した新作と関連して、75年の作品「ものは体に反応する/リンゴ」他、数点を展示予定でおります。
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