スーパーモデルやファッションデザイナー、セレブリティたちの迫力ある肖像画を描き続けているのが、buggy氏です。ファッション誌の1ページ、映画のワンシーンやパパラッチが撮ったプライベートショットなどをベースにして、おもに60~90年代のヴァニティな社交界と名場面、それらが彩った時代の伝説を、ドライブ感のある筆致で次々と絵画にしてきました。セレブたちが鼻から血を流したように描かれるなど、コラージュや描き加えの技法でグラフィティカルチャー以後のマナーを受け継ぐ一方、buggy氏からモチーフへの深いリスペクトと愛情を込めています。
憎めない可愛らしさを帯びたグラフィカルな絵の数々は、女性ファッション誌などでも人気を得ています。しかし、イラストレーションとして消費されるだけではありません。著名ブランドや広告、商業ビル、ショップなどとのコラボレーションが増える中でも、絵画の作法としてアンダーグラウンドな攻撃性は常にキープしており、サブカルチャーが活き活きとしていた時代を地層として成り立つ今、パブリックアイコンとそこに込められた深い含意に照射されることの面白さを教え、新しいビジョンを示唆しているのです。
本展は、東京での1年ぶりの個展。数多くのコミッションワークからいったん離れ「自分の脳内意識、今の感覚を見せたい」という彼が、新作・近作にフォーカスする構成となります。アクリル画やシルクスクリーンによる作品など、描き下ろしを含めた大小約30点の作品を展示・販売いたします。また、TシャツやiPhoneケースなどの関連商品も合わせて販売いたします。buggy氏の絵画観の最新形をお楽しみいただける好機となるでしょう。
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR B1F
Tel.03-5459-6385 Fax.03-5459-6386