個展 「The morning star -明けの明星」
うぉぉぉーーーーーーっ!
よあけのそらに、ジャガーがひとこえ、ほえました。
ぴぃーーーーーーっ!!
シバも、まけずになきました。
すると、いしのかみさまが、いいました。
「ああ、そうか、みなのもの、ざんねんやけど、そろそろ おひらきのじかんが きたようや」
そうして、いしのかみさまが、ひがしのそらにかがやく あけのみょうじょうにむかって、りょうてを、 ポンッと たたいたとたん、
「ぴーぃっ、ぴいぃぃぃぃっっっ・・・・・・・・」
シバはみるみるうちに、まっしろいほしくずのうずに、つつまれていったのです。
(絵本「シカになったシバ」ポプラ社刊 /
文・藤原理加/絵・中山玲佳 から)
全てが一度リセットされるかのように夜の暗さがぐっと増す夜明け前、明けの明星は昇る。
光と闇とが繋ぎ合わさるひととき。
その瞬間、終わりと始まりが静かに繋がっていると確信する。
私たちのいるところを、ふうっと掬うように照らしてくれる星の下で。。
中山玲佳
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