GALLERY MoMo Projectsでは、坂本真澄の当ギャラリー3回目の個展「ますみ銀座」を5月31日(土)から6月21日(土)まで開催します。
坂本真澄は1982年大阪府生まれ、大阪芸術大学で銅版画を専攻し2005年卒業、その後2008年3月まで同大学版画コースにて副手として勤めるかたわら制作、主に大阪と東京でコンスタントに発表を続けてきました。 学生時代は主に専攻の銅版画作品を制作し、その後は支持体の板の木目を生かした作品や、合板に油彩で描かれた人物をその輪郭のまま裁断した作品など、キャンバス作品を含め多彩な表現を試みています。
坂本はいつも身近な題材をモチーフにしながら、背景は自然の中にあるようでどこか人工的、壁紙の前で取るポーズを思わせ、セットの中の被写体という印象も持たされます。 描かれる人物は男性も多く、坂本にとって理想的な男性として描かれますが、中性的なその姿は裸体であっても性的なイメージから遠く、現実とは大きな乖離が見られます。
しかし坂本自身にはそうした境界意識はなく渾然一体となっており、理想的な世界を軽々と何の障害もなく現実世界に引き入れ、作品は現実と絵画世界との境界を取り払って自由に行き交い、坂本独自の世界観を表出しています。
今展では日本のどこでも見かける「~銀座」をテーマにして、一見垢ぬけないローカルな場所にこそ生きる楽しさや親しみを見出し、日常を題材としつつも、その作品全体には坂本真澄の世界が展開され、オプティミスティックな雰囲気を漂わせています。
作品は過酷な現状の裏返しとして、時代の状況や雰囲気をオプティミスムのオブラートに包んでようにも感じられ、その表現はさりげなくなおかつ大胆です。今展では油彩を中心にアクリル、水彩画、クレヨンによる作品など約20点の展示を予定しております。是非ご高覧いただければさいわいです。
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