この度、NANZUKAはレネ・シュピッツァー、佃弘樹による二人展を開催致します。
レネ・シュピッツァーは、1978年ドイツ メンヒェングラートバッハ生まれ、2009年にデュッセルドルフ芸術アカデミーを修了。デュッセルドルフを拠点としドイツ国内の他、2008年「In girum imus nocte et consumimur igni」Galerie Space Other(ボストン、USA)、2009年「1001 Bild」Villa de Bank(エンスヘーデ、オランダ)、2011年「German Kleinformat」Bermondsey Project Space(ロンドン、UK)等の展覧会に参加するなど精力的に活動している若手作家です。日本での展覧会は、2012年にグループ展「Zwei Wälder」Gallery Den mym(京都)、同年に今回と同じく佃弘樹との二人展「N = R* x fp x ne x fl x fi x fc x L」Tokyo Cultuart by BEAMS(東京)に参加しており、本展で3回目となります。 シュピッツァーは、素材を問わずキャンバスから映像、紙工作など様々な媒体を介し、自身の作品の中に我々の惑星と類似した別の世界を展開しています。その作品は、SF的ユートピアの発想とは根本的に違い、世界が一つではなく地球と平行して存在する世界が無限にあること、あらゆる思想概念、想像したものが実在するという前提に基づいています。
佃弘樹は、1978年香川県生まれ、2001年武蔵野芸術大学映像学科を卒業、今年1月に開催した「BLACK OUT THUNDER STORM」を含め過去にNANZUKAでの個展を3度経験しているほか、近年ではオランダ、ドイツ等での個展を通じ、海外へと活動の幅を広げ、国際的なアートシーンでその評価を高めている若手作家です。自身の作品の中に惑星を創造するシュピッツァーに対し、佃は自身の作品を「外の世界(アウターワールド)」と解説し、画面内に人工建造物、植物、幾何学形、記号など、彼の記憶に存在するもの、もしくは空想の世界から降りてきたものを、モノクロームと鋭い線をベースに構成することでモチーフに抽象性と現実性を含ませ、彼の独自世界の存在可能性を暗示しているかのようです。
本展ではシュピッツァーの近〜新作、佃の新作に加え、二人の共同インスタレーションを展示予定です。これらの作品はフィクションではなく、想像した時点でその存在確率が発生するという多次元の観念に基づいた一つの現実、空想科学がそうであるように、その思想が新しい答えや経験へと人々を導けるのではないか?という思いが込められています。
佃とシュピッツァーは、2011年のアートケルンで出会い、瞬く間に互いの作品の世界観を共有するようになりました。まったく異なる文化的背景を持つ2人のアーティストの奇遇な同時代性を楽しんで頂ければ幸いです。
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