この度メグミオギタギャラリーでは、2012年5月以来2回目となる菊池敏正新作個展「Rational and Irrational」を開催します。
菊池敏正は2008年に東京芸術大学大学院保存修復彫刻専攻博士課程を修了、現在は東京大学総合研究博物館に所属し、研究・制作を行っています。 菊池作品は2013年3月にオープンした東京大学学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」に常設展示されています。
菊池敏正は、木彫、乾漆に代表される日本古来の伝統技法を用い、人骨や数式といった学術模型をアート作品へと昇華します。
今展タイトル「Rational and Irrational」は、ロシア構成主義の命名者のひとりであるとされるナウムガボのマニュフェストから由来します。 数学の世界で有理数、無理数を意味するこの言葉は、合理性、不合理性と言い換えることが出来ます。 数理模型等の純粋幾何学による造形を、不合理性の伴う人間の手によりつくり出すこと。自然界に存在しない不合理な形態を、時間という圧力に耐えた伝統的(合理的)技法で制作すること。 表裏一体である合理性と非合理性の関係を相互に行き来することで生まれる知覚は、新たなアートの方向性を示唆することでしょう。
今展では、19世紀から20世紀にかけてドイツで制作された数理模型をモチーフとした作品、19点を展示します。
〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
TEL: 03-3248-3405