加賀美健は、1974年東京生まれ。現在も東京を拠点に制作活動をしています。
主な展覧会に2013年にウシコンシン州ミルウォーキーのザ・グリーン・ギャラリーで開催されたスコット・リーダーとの2人展「The Future Is Stupid」、同年開催の個展「SPICY!!!」ナディッフ・ギャラリー(東京)、2006年にはウィーンのクリンジンガープロジェクトにて開催された個展「ハローウィン」があります。
加賀美は、日常で起こる出来事をジョーク的発想に変えて美術作品として発表してきました。これまでに、毎日の生活の中で当然のようにありふれた素材を使い、加賀美が日常から見つけてきた時事的な話題を組み合わせた彫刻を制作しています。作品に使われているほとんどの素材は、アメリカのどの街にもあるスリフトストアや東京の街角に良くあるリサイクルショップで見つけたアイテムです。使われなくなった物を取り扱うスリフトストアやリサイクルショップは、消費のせつない部分の象徴でありながら、加賀美健の作品を通してみると楽観的でポジティブなアイデアへと変容していきます。
本展覧会では、これまで使用してきた非伝統的な素材とは逆に、美術史の中でもより伝統的なブロンズを使った彫刻シリーズを発表いたします。伝統的な素材を使用し、美術とはかけ離れた題材を扱うという、これまでと逆の発想を意図しています。例えば、道端で拾ったつぶれた缶や使った綿棒、はなくそなどです。
加賀美は、幼年期に誰しもが無意識的に経験するいたずら事を、大人になった今、作品を通して続けているのです。
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