1976年ニュージャージー州生まれのブライアン・レオは、現代の社会問題への風刺をポップでカラフルに表現するオリジナリティ溢れるペインティングを精力的に世界中で発表し続けています。
時に「問題作」ともとれる彼の作品のメッセージ性の強さは、The New York Times、The Korea Timesなど多くのメディアから注目を集め、物議を醸してきました。
2000年のNYでの個展以降、レオは一貫して、「ペインティングが伝えることのできる領域」を広げることに挑み続けています。事実、彼の展示はひとつの主題に終始することなく、そのテーマは、グローバルカルチャー、現代政治、アメリカのアイデンティティまで多岐にわたります。
それというのはレオの、人間という生き物に対する深い理解への希求の表れに他なりません。私たちは彼のどの作品からも、人間の生まれ持つ哀しみや喜び、憤りから馬鹿馬鹿しさまで、あらゆる根源的な感情に相対することができるのです。ポップカルチャーから強い影響を受けたレオは、現代人を情報の渦に巻き込むテレビ番組、週刊誌、あるいはソーシャルネットワーキングの網の目を連想させる膨大な数の作品展示で観客を圧倒します。
2013年2月にNYのThe New Museumで開催された"NYC1993 : Experimental Jet Set Trash And No Star"に影響を受けたレオは、今展を"Kurt Cobain Had Never Googled Porn"と名付けました。世界中の若者がカートコバーン率いる伝説のロックバンド、ニルヴァーナを熱狂をもって迎えた90年初めは、アメリカ全土でエイズや人権などの社会問題が次々と表面化した激動の時代でもありました。
全て新作となる今展では、約10cmから30cm四方の様々な大きさのポップなペインティングを50点あまり展示することで、90年代初期のアメリカのカルチャー現象を、showcaseの空間いっぱいに色鮮やかに再現します。
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