前田は東北大学大学院の金属工学を中途退学し、京都市立芸術大学に入学、修士まで彫刻を学びました。 その後、ベルリンに留学。
そこで日々食べてきたパスタやバナナ、パンといった食品を作品に取り入れ制作してきました。
ベルリンで毎日食べていたバナナについている青いシールを集め、 木彫のバナナの表面全体をそのシールで埋め尽くした作品。
また厚めにスライスした食パンをミミの部分だけを残して乾燥させ器のように見立て、自作のガラスケースに収めた作品は、 「神」への貢物のように美しい印象を含みつつ、我々にすこしだけの笑みをもたらします。
前田は言葉遊びを駆使しながら、「もの」と「こと」を縦横無尽につないでいきます。
まさにそれは連歌師か錬金術師のようです。
すべて手作業でつくられる彫刻。
東京での久々の個展となります。
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