花岡伸宏は 1980 年広島県出身、2006 年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。2009 年第 12 回岡本太郎現代芸術賞展 < 特別賞 > を受賞。
「ある行為の繰り返しによって出来上がったものや痕跡。 これらは時々、その行為の目的を通り越し何か別の新しいものへと変化することがあります。 私はこの様に、本来の目的から逸脱しつつもなお存在し続けるものに関心があります」 花岡伸宏
展覧会タイトル「無形の排泄」は、花岡が興味を持つアールブリュットの作品からインスピレーションを受けてつけられました。これは生の欲動から やむにやまれず出てきた何らかの行為、又はその痕跡を意味しています。花岡は、脈絡なく彫り進み最終的に出来上がった形の面白さや、意味の組み合わせによる違和感を引き出せるように考えて制作しています。 花岡の作品には、ユーモアと同時に一種の心地良さ、そして鑑賞者へとなげかけられ持続するような「違和感」が秘められています。感覚を言葉にした瞬間に常に鑑賞者からすり抜けていく花岡の「彫刻による立体」は、様々な歴史的概念までもずらしていくようにさえみえてきます。
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