村瀬はこれまでも展覧会を重ねるごとに新たな境地を切り開いてきました。水の中や洞窟、森の中といった様々な情景とその中心に据えられる少女像が、繊細さと力強さを併せ持つ筆致と地と図が反転したような独特の構図によって描かれるペインティングは、極めてユニークな作品世界を築き上げてきました。
また、近年では、これまでの作品が持っていた性質に加えて、キャンバスに描くことそのものの可能性を追求する方向へも向かっています。高い技術に裏打ちされて、描かれるものがより複雑にキャンバス上で呼応する作品は、絵画の可能性を押し広げていくようでもあります。
より豊かな作品世界へと向かう村瀬恭子の最新作を是非ご高覧ください。
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