高田は映像作品を中心として、パフォーマンスや写真などの制作を行っています。今展覧会が児玉画廊では初めての個展となりますが、それに先立って今年4月に開催された白金アートコンプレックス5周年合同展覧会「メメント・モリ~愛と死を見つめて~」(杉本博司キュレーション)に出品し、衝撃的な作品で観客の度肝を抜きました。
今回の個展では、既に制作されている映像作品"JAPAN ERECTION"(2010)、"MANY CLASSIC MOMENTS"(2011)、"VENUS ANAL TRAP"(2012)、"LOVE EXERCISE"(2013)、そして最新映像作品とインスタレーションを加え、児玉画廊の2フロア全てを使用して展示致します。
初期の代表作とも言える"JAPAN ERECTION"は、ヤマトタケルに扮した高田の下半身に日本列島の形の男性器の模型が取り付けられており、それを振り回して狭い室内にある様々な物を吹き飛ばし、破壊していく一部始終、という作品です。(YOUTUBEに公開されている映像は現在170万再生以上。)
"MANY CLASSIC MOMENTS"はロープにつながったスカートを穿き女装した高田が陶酔するようにワルツを踊る映像で、自らロープを引っ張ってスカートを捲れ上がらせつつ、薄暗く散らかった自室でステップを踏み続けます。
"VENUS ANAL TRAP"は臀部にハエトリソウの模型を取り付けて、オーケストラのコンダクターのようにベートーベンの田園に合わせてタクトを振るいつつ屈伸する様子を仰角に見上げる構図で捉えた映像作品です。
"LOVE EXERCISE"では、自身は演者ではなく、半裸のモデルの体中にいくつもの小さな男女の人形の顔を取り付け、その人形同士を選んで「キスさせろ」と命じる高田の指示に対して、モデルは無理な体勢を強いられ必死に体をよじらせて従う、というものです。"LOVE EXERCISE"以降、妄想を自己陶酔的に演じるだけでなく、それに他者との関わりを混ぜ込む展開を試みています。
最新作品では、フリーダ・カーロやジョージア・オキーフなどの著名な女性作家を始め、各界、各時代の名だたる女性の頭部のオブジェをトーテムポールのように積み上げていく行為と、それに伴うあるパフォーマンスを映像化したもので、展覧会では撮影に使用した頭部のオブジェを空間に持ち込んでヴィデオインスタレーションとして展示致します。
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