2011年の個展「After the Destruction」(児玉画廊, 京都)および、2012年の個展「D Structure」(児玉画廊|東京)において、 物体の構造について「空間性」「パースペクティブ」「視覚」等の見地から様々に考察する作品を発表してきました。ガラスや鏡の透過性、反射によって空間を拡張し、構造を撹拌するインスタレーションや、錯視を利用した立体作品など、いずれも作家の多視点 的な思考を表象すべく多くの意味を内包します。
今展覧会において、作家自身を取り巻く様々な事象が交じり合い、そしてより大きな歴史へと関係性を広げ、エネルギーを増幅しな がら溜め続けていく様は、どこか「破壊」的なカタストロフィを予感させます。しかし、鎌田の目はその先を見据え、「破壊」と構築を繰り返す歴史についての思惟をこの関係性の系へと映し出すのです。
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