折元立身(1946年 川崎生まれ)は、1971年よりニューヨークでナム・ジュン・パイクと交流を持ち、前衛芸術運動「フルクサス」と出会い、ライブアートの作家として活動を始めました。1990年代初頭からは、パンを顔につけてコミュニケーションを行なうパン人間のパフォーマンスのほか、オブジェ、ドローイング、写真など数多くの作品を発表してきました。
1997年、アルツハイマーの母をテーマに発表していた「ART MAMA」シリーズで《スモールママ+ビッグシューズ》を発表。この作品は、2001年にヴェネツィア・ビエンナーレのアルセナーレで開催された企画展「アペルト展」にも出品され国際的に注目されました。
その後、ベルリンのギャラリーを拠点に「ART MAMA」シリーズのほか、「タイヤチューブ・コミュニケーション」、「母の背を高くしてあげるイベント」、「パン人間」シリーズや集団パフォーマンス「処刑」などさまざまな作品を生み出して世に問い、国際的な評価を得ています。
本展では、"BIG BREAD"と題したインスタレーション(会期中展示)とパフォーマンス(初日5/18のみ18:00-18:30)をバンビナートギャラリーで開催するほか、ギャラリーと同じフロアの男子トイレを会場に、トークとビデオ上映(初日5/18のみ19:00-20:00)を開催いたします。男子トイレをトーク会場にするのは、そこが折元自身の活動をもっともリアルに鑑賞者と共有できる場所であり、アートは美術館やギャラリーといった白いスペースにだけあるものではなく、街中にも教会にも駅にも、さまざまなパブリックスペースに存在しているという折元の考えからです。
母親の介護生活の中にあるアートを模索し続ける折元立身。森美術館10周年記念展「LOVE展」(4/26-9/1)にも参加いたします。どうぞご高覧ください。
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