タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムは5月11日(金)から6月9日(土)まで、デジタルカメラにて撮影した最新作品をまとめた写真集の発刊を記念し、森山大道個展「カラー」を開催いたします。
ぼくの目のまえを、颯爽と横切るオネエさんはアートだ。その先きの道端に座りこんでいるオジさんもアートだ。また、賑わう店頭で汗いっぱいに物色中のあのオバさんもアートだ。そして、向うの塀の上でノビとアクビをしているネコちゃんもアートだ。
歌舞伎町のお兄ちゃんも、ラブホ通りのカップルも、ゴールデン街の酔っ払いたちも、全てことごとくアートなのだ。
つまり、東京の街頭(マチ)はアートに充ちて人々もすべからくアートだった。そんなあれこれを、デジカメでパチパチ写し歩いていたぼくも、もしかしたらアートなのかな・・・?
2008年から2012年にかけて東京の街をデジタルカメラでおよそ30,000枚撮影した森山は、そのうち厳選された作品191点をまとめた写真集『カラー』を4月下旬に刊行します。この写真集刊行を記念して開催される本展では、印刷原稿プリントによるインスタレーションと、大引き伸ばしプリント数点を展示予定です。これら30,000作品のうち99点は、昨年開催された回顧展「オン・ザ・ロード 森山大道写真展」(国立国際美術館、大阪)の一展示室の壁面すべてを覆い尽くす圧倒的な展示方法で先行発表されました。