GALLERY MoMo Ryogoku では、2012 年4 月14 日(土)から5 月19 日(土)まで、当ギャラリーでは2 回目となる個展、TETTA 展「incloud」を開催いたします。
TETTA は1982 年神奈川県生まれ、2009 年多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻油画領域修了、在学中の08 年には神奈川県美術展において神奈川近代美術館賞を受賞、作品が買い上げとなり、2010 年 「VOCA 展2010」では上記作品を出展し好評を博しました。
作品は仏像に現代的な解釈を与え、油彩による平面作品はもとより、独特な感性と多様な表現でデジタル合成写真や観音様に扮してのパフォーマンスなど、多岐にわたる表現活動を展開しています。
取り分け先般の3331ArtsChiyoda に於ける「三十三間堂プロジェクト」は、京都三十三間堂に並ぶ千体の菩薩像にちなみ、一般の方の顔の仏顔を撮影してそのオマージュとし、1000 人の仏像顔を作るそのプロジェクトは、各方面からの取材も多く話題となっております。
前回の個展では、デジタル合成写真による千手観音をモチーフにした作品をメインに、本人の仏顔を発表しましたが、今展では展示スペースを広げ、大作を中心に、現代的な相貌をもった仏画を板上に展開する予定です。今展でも独特で瑞々しい顔の仏画を、この機会にぜひご高覧いただければさいわいです。
仏像。
阿修羅などの有名なイケメン仏像もさることながら造られた当時は、それはもてはやされたものです。
流行の顔立ち、流行の彩色がなされた仏像たちはアイドルのような存在でした。
特にきらきらしい菩薩像は、お釈迦様が王子だった頃のその衣装が反映されたものとされています。
時代が新しくなるにつれその装飾の華やかさは増し、へアースタイルの種類も増加、また、造られたその土地々の独自の技術が使われました。
仏像は年を重ねるごとにその時代を取り込み、表情豊かになっていきました。
つまり仏像は、その時代の「最先端の流行」が詰まっているもの。
13年、仏像をモチーフに描き続けています。
仏像に「今」を閉じ込めて保存しようと思っています。
今回モチーフになっているのは、平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩。
阿弥陀如来の眷属で、死者をお迎えにくる時に音楽を奏で、雲の中で舞い、歌声は迦陵頻伽。
その所作は大変美しく、魂を幸せな気分で極楽浄土に導いてくれます。
そのかたちに私の好きな服を着せました。天衣無縫 という言葉が似合う菩薩たちを紹介します。
タイトルの「incloud」には 「雲の中」「ネットワークの中」の意味を込めております。
2012 年 TETTA
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