1947年に京都に生まれた西村陽平は、独自の思想を通じて制作活動を展開してきました。西村の作品には、土や木、石、鉄、本など、実に様々な素材が用いられます。それらは、主に焼くという行為による物質の変容を通じて、世界の姿のありようを、視覚的・触覚的に無限に開かれたものとして顕在化させる試みだといえます。
西村の制作活動は、一見すると「陶芸」とはかけ離れたものに思われますが、逆説的に、「陶芸」という制度に囚われた現在の陶芸界の有り様を強く認識させてくれるものでもあります。
また、西村は1947年から1998年まで千葉県立千葉盲学校教諭として、そして現在は日本女子大学家政学部児童学科教授として、長年造形教育に深く関わってきました。特に千葉盲学校の生徒作品は国内外で数多く紹介され、2003年に123点が一括して当館に寄贈されました。
本展では、初期から新作にいたる代表作122件を通じて、西村の造形世界の魅力を紹介するとともに、当館所蔵の千葉盲学校の生徒作品を中心に近年西村が指導する児童の絵画もあわせて紹介します。
住所:〒489-0965 愛知県瀬戸市南山口町234番地
TEL :(0561)84-7474
URL:http://www.pref.aichi.jp/touji/top.html