禮賢は1975年生まれ、作品制作を中心に雑誌や広告等の撮影で幅広く活動する写真家です。何気ない日常の風景における一瞬のきらめきが収められた彼の作品は、「VOCA展2012 -新しい平面の作家たち-」に推薦されるなど、近年高く評価されています。
窓から差し込む光、道端に転がる石ころ、出会う人々・・・
そんな日常のすべてが「生きている」ことに対する問いそのものだと僕は思っています。その問いと対峙し続け、照射される心の断片を編み続けていくことで、他者に触れ、生きている実感を得る」ことこそが何よりも大切だからです。
(写真集『mind encode』あとがきより)
本展のタイトルである「CLOSER THAN THEY APPEAR」とは、アメリカやカナダで車やバイクのコンベックスミラーに書かれている運転中の注意を促す標語「Objects in mirror are closer than they appear」の一部です。外国製の車やバイクに親しむ人にはなじみのあるこのフレーズは、単なる標語としての存在を越えて特別な思いや何らかの表現を託されることもしばしばあるようです。
目に見えるよりも、もっと近くにある-
永禮が撮る日常の欠片の集積は、私達と何か大切なものとの間の距離について思いを巡らせるきっかけを与えてくれるのかもしれません。
本展では最新作を含む約10点の作品を展示致します。
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